碧色日和
 ところが楓は失恋をキッカケにヒートが来なくなった不完全なΩ。

 ヒートが来ないからこそαの泰斗と気兼ねない友情を築いていたのですが、失恋を引きずり今も好きな人のいる和菓子屋さんへ毎日通っていました。

 でも甘いものが実は苦手な楓はひとりでお饅頭を完食出来ず、いつも泰斗に手伝って貰っていて――……?


 もちろん泰斗は楓が好きだから「俺なら全部食ってやる」なんて遠回しすぎるアピールをしますが、まぁ伝わらない。

 そんなある日、泰斗がΩの女の子に言い寄られているのを見てしまいます。
 自分と同じΩで、しかも不完全な自分とは違い孕めるΩ。

 しかも女の子。

 日ごろから自分は欠陥品だと思っていたこともあり、それ以上二人を見ているのが辛く和菓子屋さんへ直行。
 ずっと好きだった人の顔を見て安心したかったのに、その日になんと好きな人の奥さんが妊娠したことを知ってしまいます。

 ダブルでショックを受けた主人公は、その「妊娠」というワードに引っ張られたのかずっとこなかったヒートが突然来てしまい、もちろんそこへ助けに来てくれるのは泰斗でした。
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