最強メイド!おぼっちゃまたちをお守りします!
 帰るときも、杏くんはさっさといなくなることは無くなった。
 ぶっきらぼうな感じだけれど「行くぞ」って声を掛けてくれるようになったし。

 その後の生徒会室でも、柊さんが役員のみんなをたしなめてくれた。

「望乃さんに仕事を頼むのは構わないけれど、彼女はあくまで僕の護衛なんだ。そこのところは忘れないでもらえるかな?」

 そのおかげで役員のみんなのトゲトゲした態度も治まる。
 無理に仕事を頼まれなくなったし、突っ立っているだけなんて文句を言われることもなくなった。
 女子からはなんか別の意味で敵意みたいなのを感じたけれど、まあ護衛には問題ないよね。

 そんな風に初めに感じていた不安もなくなった週末。
 何となく柊さんの部屋にみんなで集まってまったりしているとき。
 紫苑くんとじゃれ合いながら、ふと思い立ったかのように柊さんが提案した。

「そうだ、来週の土曜日みんなで買い物に行こうか」
「ああ、そっか。パーティーもうすぐだもんな。俺スーツ新調してたんだった」

 取りに行かないと、と杏くんも玲菜さんが淹れてくれたお茶を飲みながら同意する。

 ん? パーティーってもしかして。

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