ビターショコラ系幼なじみ彼氏の溺愛

だって、別に夏希が悪いわけじゃないから。

申し訳ない気持ちになりつつ、チラリと夏希に視線を送った。

すると。

「絡まれてって…。それ、前に実際あったわけ?」

夏希はニコッと爽やかな笑顔で、私に問いかけてくる。

こ、怖っ…。

表情は、笑っているが、確実に目が笑ってない彼に私はピクッと口角が引きつった。

こうなるのが予想できてたから、夏希にはあんまり言いたくなかったのに…。

「あ〜…。まぁ、中学時代には何度か?で、でも!ちょっと呼び出されて関係を聞かれたくらいで大した絡まれ方じゃなかったんだけど…」

言葉を選びつつ、夏希の質問に答える私。

まぁ、中学時代の話だし…今さら蒸し返そうとは思っていない。

けど、だからこそ高校生活は穏便に過ごしたいという気持ちが強くて。

避けられる火の粉は回避しておきたいというのが正直な所。

「…ふーん。そっか」

夏希が何か思案するような口調で私にジッと視線を送る。
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