クリスマスなんて大嫌い! ~黒鼻のトナカイ~
「よかった」
肩をすくめて白い息を吐いた翼君。
私は真っ赤な顔で翼君に見惚れた。
「じゃあ、明日。
風邪ひどくならないように早く寝るんだよ」
「うん、ありがとう」
きゃ~~。
『寝るんだよ』 だって。
なんだか彼氏って感じがして、嬉しくて胸が締めつけられる。
「おやすみ」
「おやすみなさい」
翼君の姿が角を曲がって見えなくなるまで見つめ続けた。
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