クリスマスなんて大嫌い! ~黒鼻のトナカイ~
外に出ると、いつもより強い風が私と翼君に吹いた。
さむ~い……
そう感じながらも、私は子供たちに飴を配る。
クリスマス当日、冬休みが始まったせいか子供の数が3日間で一番多い。
籠に入っていた飴が、子供の笑顔を見るたびにどんどん減っていった。
寒いな……
寒くて足の指先が痛い。
手だってかじかんでるし……。
だけど
だけど
どうして体はあったかいの……?
翼君がいるから――?