春田先生の溺愛カルテ
タンタンタンタンっ


階段を降りると、お母さんが料理していた。

「お母さん、おはよう。」

「あー心実!おはよぉ!いよいわ今日からね!」

「なんの??」

「はぁー??病院よ!あんた面接受けたでしょ!」

「あー病院か。今日から研修なんだね。」

「あんた最近忘れっぽいわよ?大丈夫?」

「大丈夫だって。朝だから寝ぼけてるの!」

「そうなの、それならいいけど。
 あ!今日の朝ごはんはねー、鮭の味噌漬けよ!」 

「鮭!?やったー!」

「早く食べなさい!冷めるわよ。」

「はいはい」


いつもの変わらない朝食。
私のお母さんは話しやすくて誰とでもフレンドリーで人気者。

「今日お父さんは??」

「あ、宏くんは明日帰ってくるわ。
東京へ朝イチ出張したのよ。
医者なのに出張って、どんだけスパルタなのよねー。」

「そーなんだ。最近会ってないから」

「そうよね、心実の反抗期がやっと終わったってのに、全く宏くんは。」

「まぁいいのいいの」

「良くないわよ!だって心実は明日からもう
この家にはいないでしょ!?」

「え?あ、私一人暮らしするんだよね」

「そうよ!心配なもんだわ。」

「大丈夫だよ、ん?どこの病院??」

「はぁー??道枝緊急病院よ!!」

「み、みちえな?」

「みちえだ!!!
全く、紙に書いとくから落とさないでね!」

「ありがと、」

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