敏腕社長は雇われ妻を愛しすぎている~契約結婚なのに心ごと奪われました~
朝からシャッツィの第一営業部で私はひたすらパソコン画面に向き合い、いくつかのデータと睨めっこしながら営業用の資料を作成していた。
外回りをしたり直接取引先に営業に行ったりはしないが、私はここで営業事務として資料の作成や業界のデータをまとめるなどの業務をメインに行っている。
「沢渡さん、『デネボラ』へ持っていく資料もうできたの?」
「もうすぐできます」
不意に厳しい声で問いかけられる。しかし私はキーボードを打つ手を止めず、静かに答えた。その態度が気に入らなかったのか、相手はあからさまに不機嫌なオーラを放つ。
彼女――橋本恵さんは、いつも私に対してこうだ。
「まったく。前に『イチイ』に持っていった資料を使い回したらいいじゃない。要領悪いんだから」
ふんっと鼻を鳴らし去っていく気配を背中で感じ、私は小さくため息をつく。彼女は、三つ年上の先輩で、第一営業部の営業だ。
同じチームで働いているが、私への風当たりの強さは入社した頃から変わらない。他の女性社員たちからの評判もあまりよくはないようだが、男性陣たちからはそれなりに人気があり、発言力もある。
入社したときから私は彼女の補佐役を担っている。通常、営業先へのプレゼン資料の作成は営業自身の仕事だ。あくまでも私はサポートとして、必要なデータを集めたり、書類を用意したりする。
しかし橋本さんはプレゼン資料の作成から私に丸投げだ。直接先方に会う営業だからできる部分を彼女はしない。何度か抗議したが彼女は変わらず、私もあきらめてしまった。
外回りをしたり直接取引先に営業に行ったりはしないが、私はここで営業事務として資料の作成や業界のデータをまとめるなどの業務をメインに行っている。
「沢渡さん、『デネボラ』へ持っていく資料もうできたの?」
「もうすぐできます」
不意に厳しい声で問いかけられる。しかし私はキーボードを打つ手を止めず、静かに答えた。その態度が気に入らなかったのか、相手はあからさまに不機嫌なオーラを放つ。
彼女――橋本恵さんは、いつも私に対してこうだ。
「まったく。前に『イチイ』に持っていった資料を使い回したらいいじゃない。要領悪いんだから」
ふんっと鼻を鳴らし去っていく気配を背中で感じ、私は小さくため息をつく。彼女は、三つ年上の先輩で、第一営業部の営業だ。
同じチームで働いているが、私への風当たりの強さは入社した頃から変わらない。他の女性社員たちからの評判もあまりよくはないようだが、男性陣たちからはそれなりに人気があり、発言力もある。
入社したときから私は彼女の補佐役を担っている。通常、営業先へのプレゼン資料の作成は営業自身の仕事だ。あくまでも私はサポートとして、必要なデータを集めたり、書類を用意したりする。
しかし橋本さんはプレゼン資料の作成から私に丸投げだ。直接先方に会う営業だからできる部分を彼女はしない。何度か抗議したが彼女は変わらず、私もあきらめてしまった。