敏腕社長は雇われ妻を愛しすぎている~契約結婚なのに心ごと奪われました~
「あら、ごめんなさい。でもとっても嬉しくて。今日、短い間だけれど未希さんと話せてすごく楽しかったわ」
「私もです。ありがとうございます」
これは本音なので迷わず答えられた。続いて美奈子さんの目線が社長に移る。
「隼人にしては、素敵なお嬢さんを選んだわね」
「なんだ、その言い方は」
社長が不服そうに返した。美奈子さんを前にすると、当たり前だが社長が息子の顔を見せるのでなんだか新鮮だ。
「見送りはかまわないわ。駅、そこですもの。じゃあね」
「お気をつけて」
玄関までついていき、社長と共に美奈子さんを見送る。嵐が去った、と言っても過言ではない。思った以上に気を張り詰めていたらしく、どっと疲れが押し寄せてきた。
私はちらりと社長の顔を見遣る。彼に言いたいことは山ほどある。しかし社長の顔にも疲労の色が滲んでいた。
「とりあえず、休憩されてはいかがですか? コーヒー、お淹れしますよ」
そのため労いの言葉が口を衝いて出た。現に社長は、帰ってきてから一度も座っていない。
私の提案に社長は目を見張り、そっと口元を緩めた。
「いただこうか」
「では、すぐに準備しますね」
先にキッチンに向かおうと彼の前に出る。
「俺にもマフィンはもらえるのか?」
からかいを含んだ言い方に、少しだけ照れくさくなる。もちろん社長の分もあるのだが、これは食べたいという意味だと受け取ってもいいのだろうか。
「私もです。ありがとうございます」
これは本音なので迷わず答えられた。続いて美奈子さんの目線が社長に移る。
「隼人にしては、素敵なお嬢さんを選んだわね」
「なんだ、その言い方は」
社長が不服そうに返した。美奈子さんを前にすると、当たり前だが社長が息子の顔を見せるのでなんだか新鮮だ。
「見送りはかまわないわ。駅、そこですもの。じゃあね」
「お気をつけて」
玄関までついていき、社長と共に美奈子さんを見送る。嵐が去った、と言っても過言ではない。思った以上に気を張り詰めていたらしく、どっと疲れが押し寄せてきた。
私はちらりと社長の顔を見遣る。彼に言いたいことは山ほどある。しかし社長の顔にも疲労の色が滲んでいた。
「とりあえず、休憩されてはいかがですか? コーヒー、お淹れしますよ」
そのため労いの言葉が口を衝いて出た。現に社長は、帰ってきてから一度も座っていない。
私の提案に社長は目を見張り、そっと口元を緩めた。
「いただこうか」
「では、すぐに準備しますね」
先にキッチンに向かおうと彼の前に出る。
「俺にもマフィンはもらえるのか?」
からかいを含んだ言い方に、少しだけ照れくさくなる。もちろん社長の分もあるのだが、これは食べたいという意味だと受け取ってもいいのだろうか。