弁護士は相談料として愛を請求する

 なんで、そんなこというのかな?

「べ、別に、そんなあの……えっとそんなことないよ、うん」

「相変わらずだな。なんかあったんだろ、どうせ。嘘が言えない真面目な奴。まあ、何かあったら俺に言えよ。それにこれからはしょっちゅう飲みに誘うから覚悟しろよ」

「ええ!?」

「お前、実家通いだろ?家も近いだろうし、いいだろ?」

「……あ、まあそうね」

 そう言いながら、テニス部の話に盛り上がり、その日は帰った。

 
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