弁護士は相談料として愛を請求する

「ったく、君達は何なんだ……」

「ありがとう志穂。また連絡するね」

「そうだ、すず。今日おばさんにうちへ泊まってるって連絡してあるから、口裏合わせてね」

 志穂がにっこり笑った。うー、なんていい友達なんだろう。やっぱり志穂なしでこれからどうしたらいいのかな。ううう。また涙が出てきたよ。

「ううー」

「「は?」」

 またもや涙を流し出した私に、二人は顔を見合わせて驚いた。

「今度は何⁈」

「どうせ、木村さんロスに耐えられないとか思ってんだろう」

「そうなの、すず?」

 コクコクと頷き、鼻をすすった。
< 130 / 243 >

この作品をシェア

pagetop