君と初恋をもう一度
色とりどりの魚が思い思いに泳いでいて、ずっと見ていても飽きない。
「楓花ちゃん、イルカショー見に行かない?」
いつの間にか隣に立っていた木下さんが、「イルカショーまもなく始まります」と書かれた看板を指差して言った。
ペンギンの餌やりに夢中になっている初音と隼人さんは置いて、木下さんとイルカショーを見に行く。
最前列を取れたはいいものの、勢いよく飛び跳ねたイルカに思いっきり水をかけられ、頭からつま先までびしょびしょに濡れてしまった。
だけど、無邪気に笑う木下さんを見ていたら私も自然と笑っていた。
「随分濡れちゃったね。大丈夫?」
「あ、はい、大丈夫です。タオルまで買ってもらっちゃってすみません」
木下さんが売店で売っていたパーカーとタオルを買ってくれ、寒さが少し和らいだ。
「…え、隼人達、先帰っちゃったらしいよ」
「え?」
「隼人が急遽バイト呼ばれちゃったらしくて、初音ちゃんと電車で先帰るってLINE来てた。…俺たちも帰ろっか」
木下さんと車で来た道を戻りながら、行きと同様他愛もないことを話しているうちに、久しぶりにはしゃいだせいか疲れて、気づいた時には眠りに落ちていた。
木下さんが大学生とは思えないくらい子供みたいに無邪気で優しくていい人だったから、すっかり安心してしまっていたんだ。
「楓花ちゃん、イルカショー見に行かない?」
いつの間にか隣に立っていた木下さんが、「イルカショーまもなく始まります」と書かれた看板を指差して言った。
ペンギンの餌やりに夢中になっている初音と隼人さんは置いて、木下さんとイルカショーを見に行く。
最前列を取れたはいいものの、勢いよく飛び跳ねたイルカに思いっきり水をかけられ、頭からつま先までびしょびしょに濡れてしまった。
だけど、無邪気に笑う木下さんを見ていたら私も自然と笑っていた。
「随分濡れちゃったね。大丈夫?」
「あ、はい、大丈夫です。タオルまで買ってもらっちゃってすみません」
木下さんが売店で売っていたパーカーとタオルを買ってくれ、寒さが少し和らいだ。
「…え、隼人達、先帰っちゃったらしいよ」
「え?」
「隼人が急遽バイト呼ばれちゃったらしくて、初音ちゃんと電車で先帰るってLINE来てた。…俺たちも帰ろっか」
木下さんと車で来た道を戻りながら、行きと同様他愛もないことを話しているうちに、久しぶりにはしゃいだせいか疲れて、気づいた時には眠りに落ちていた。
木下さんが大学生とは思えないくらい子供みたいに無邪気で優しくていい人だったから、すっかり安心してしまっていたんだ。