再び異世界?!─平凡聖女の育てた少年が、年上魔公爵になって貫く健気過ぎる激重純愛♡─


真面目なビンビンを、きちんと守っているデュオ。二人の禁断の愛は、お熱いのがヒシヒシ伝わった。無表情のデュオはさぞ純潔を奪いたくて仕方ないのだろう。

先日、マオに純潔あげるね、の約束をしてしまったセーラは疑問が湧いた。


「私がもし、純潔じゃなくなったらどうなるの?」

「聖なる神力を失い、元の世界に帰ることができなくなります」

「楔で魔王も殺せなくなるということですか?」


デュオが横から疑問を呈すと、ビンビンは首を振った。

もし、マオが今より理性を失って暴走したときのためのセーフティーネットとして五寸釘のカードは欲しいところである。ビンビンはキリッと回答した。


「聖女様必殺の楔の力は、聖女様の命が原動力です。なので、聖女様が生きている限り、魔王は殺せます」


ビンビンとデュオの言葉を聞いて、マオがなぜ純潔を欲しがったのかストンと理解できた。


マオはもう一人になりたくない、と言った。愛情不足なのかと思っていたが、違った。



(マオは私を元の世界に帰さない気なんだ)


< 108 / 331 >

この作品をシェア

pagetop