再び異世界?!─平凡聖女の育てた少年が、年上魔公爵になって貫く健気過ぎる激重純愛♡─

セーラは、ビンビンとデュオが恋仲であること「だけ」黙っていればいいと思っているのだ。セーラは自分が言わないと決めたことを絶対に言わないが、その周辺情報の防御力が弱すぎる。


ビンビンの瓶底眼鏡がズリ落ちたが、聖女と魔王の神聖な朝食の席に乗り込めるのは召喚士だけなので聞かなかったことにする。


「ちなみにデュオは石人間の家の整備に行ってるから、しばらく帰らないよ」

「知ってます。では聖女様、数日で戻りますので」

「ビンビンちゃんの実家ってことは、アイビンの実家?」


セーラはマオがどうして石化魔王になろうとしたかの情報を集めている。ラブレター100年分から得られたのはマオの存外重すぎる愛情と、雨がキーワードなことくらいだ。もっと情報が欲しかった。


(もしかしたら、アイビンなら何か知ってたかも!)
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