再び異世界?!─平凡聖女の育てた少年が、年上魔公爵になって貫く健気過ぎる激重純愛♡─
ビンビンは静かに微笑むマオを瓶底眼鏡のない鋭い目で睨み、国王に証拠の書類を提出した。
「愛する聖女セーラを再び召喚して手に入れ、人間を滅ぼす。
全てはこの二つの欲望を滞りなく叶えるための策略に過ぎませんでした。証拠はそこに」
魔公爵の裏切りについて、要点をまとめた一枚の紙に目を通した国王の顔色が変わる。
「ほ、本当にマオが石化魔王なのか?」
妙齢で線の細い国王が玉座から立ち上がり、狼狽した声で階下のマオに問いかける。
マオの周りからは自然と人の波が引き、会場の真ん中にポツンとセーラとマオが立たされた。
「ふっ、アッハハハハ!」