再び異世界?!─平凡聖女の育てた少年が、年上魔公爵になって貫く健気過ぎる激重純愛♡─
全ての筋書きを知っていたデュオだけが、人心掌握に長けたマオの天才さを噛みしめた。
「マオ、胸はもう大丈夫なの?」
「平気だよ。ちょっとパフォーマンスに血出してただけだから」
「びっくりしたのよ!?」
「僕の血で濡れ濡れのセーラも可愛いね」
「もう、心配させて!魔王ドッキリが過ぎる!」
セーラが泣きながらぷんすこするのがまた可愛くて、マオはセーラの顔についた自分の血を服の袖で拭いてあげながら何度も金色の瞳を細めた。
窓の外に晴れ間がのぞき、揺れが収まった会場で、階下にゆっくりと国王が下りてきた。
「人助け魔公爵を信じ切れなかった、私の怯えた心の弱さを許して欲しい」
マオを殺せと命令した国王は胸に手を当ててマオに謝罪した。
「人知れずこの終焉の日に備えてくれていたとは、頭が上がらない。罪を犯したのは我々の方ではあるが、我らをこの洪水から生かしてもらえるだろうか?」
「どうする?セーラ。僕は話も聞かず即行殺しに来たこと割と怒ってるけど、セーラになら従ってもいいよ」