花言葉〜青い春〜
「桜、こっち!」
駅に着いて、すでにいる直輝を探すと、改札を抜けたところで待ってくれていた。
今日は水色のチェックのシャツに、グレーの綿パン。直輝は自分の似合う色や服装を分かっている。
「ごめんね。遅くなっちゃった。」
「平気。俺も今来たところ。」
改札を小走りで抜ける桜に、直輝は優しく頭をなでた。
「桜は可愛いなあ。」
そう言って直輝はすぐさま桜の手をつかみ歩き出す。
直輝のつなぎ方は、少し強い。強過ぎて、時々桜の手に跡が残ることもあったが、それを本人に話したことはなかった。まるで逃がさないって言ってるみたい。
「それで桜、今夜どうなの?」
会ってすぐその話題を振られるとは……と桜は思いながらも、曖昧に笑みをこぼすことしかできなかった。
「とりあえずご飯食べよ。昨日の飲み会の話とか聞きたいよ。」
話をそらすためにも桜は話題を変え、直輝の腕を引いてパスタを主に出しているカフェに入った。