寝ても覚めても、離してやんない



「だってくみんはワガママ姫だもん。自分の気持ちばっかり押し付けてない?」

「……うぐぐ」



 ニッシーはわたしの友達だけど、暖の友達でもあるから。

 公平な第三者の視点を持ちすぎてる。これじゃわたしに都合が悪い。


 「そういうところが可愛くもあるんだけどね」とフォローになっていない言葉を残し、ニッシーは去っていった。

 なんて神出鬼没な女……。


 でも正直、ニッシーの言葉で冷静になった自分もいた。

 意地張ってたのはわたしだったかも。

 原因も解決方法もわかってるんだから、素直に実行すべきだ。


 暖と、今すぐにでも付き合うために。

 うん、この目標だったら頑張れそう。


< 13 / 34 >

この作品をシェア

pagetop