寝ても覚めても、離してやんない



『それと……くみんに先越されるなら、俺から先にキスしとけばよかった……』



 今度は反省会が始まった。



『あぁ……襲われてたのは俺の方だったとか、マジ屈辱……』



 頭を抱えている姿が目に浮かぶ。

 だけど眠気がそれをふんわり包んでかき消していく。



『っだから、やり直すぞ』



 あ……。



『今寝て、明日放課後俺んとこ来て、』



 眠れそう……。




『寝ないで……抱き締めさせて』






『腕に閉じ込めて、幸せそうなおまえを独り占めしたい』



『から……早く寝ろ……、な』







『……おやすみ、くみん』



 うん。


 おやすみ、暖。



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