名前のない星座

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私立・英学園は名のある進学校ではあるから、一応みんな地頭は悪くないはずなんだけど。



「あやねる、チャップリン、とりあえず、ふたりはこの中間テストに夏休みがかかっております。もちろんみんなだけど、とくにふたりはまずいです」

「おねいさん直球ヤメテ…」

「銀太、ももちゃん、笑ってる場合じゃありません!ふたりも進級テストがぎりぎりだったってまるたんが言ってました!」

「あいつ、個人情報漏洩すんなよな」

「こら、まるたんのことあいつって言わないの!」


自分は頭が良いからって年上ぶってる。逆に地頭をどうにかしたほうがいいんじゃね?

進級して3週間で来月のテストの準備をさせられる身にもなれよ。


「雨美おねいさんのお勉強会は明日から随時開催します!」


え、明日から?てっきり今日からはじまるんだと思っていた。

みんなもそうみたいで拍子抜けしている。


「今日はみんな予定がないんでしょう?だから漫研の部室で好きなことをします!」

「おお〜」

「いちばんみんなが好きなやつだよ」



漫研の部室は溜まり場だ。1年のときからお世話になってる。ぜんぶ、渋木雨美のおかげ。

先輩たちが残してった古いまんがも、小説も、パソコンも、ジェンガやトランプも、渋木雨美が守ってきた。


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