甘く痺れる恋情~華麗なる御曹司は愛しい運命をもう二度と手放さない~
プロローグ
カラフルに彩られた街灯りが眩しい、クリスマス。
私――斑鳩真白(いかるがましろ)は、恋人の神室旺志(かむろおうし)さんとラグジュアリーホテルの最上階にあるフレンチレストランで素敵な夜を過ごしていた。


「どれもすっごくおいしかったね! お肉も魚もおいしかったけど、特にデセールのブッシュ・ド・ノエルが最高だった」

「相変わらず、真白は甘いものに目がないな」

「だって、甘いものって幸せになれるでしょ?」


胸を張るようにして笑う私に、彼がおかしそうに口元を緩める。


今日は、私の二十六歳の誕生日。
そして、旺志さんと出会って約一年半、付き合って一年の記念日でもある。


たくさんの幸せを祝う今夜も、彼は素敵なデートプランで私を楽しませてくれた。


朝はホテルでゆったりと朝食を摂り、映画館のプラチナルームで映画鑑賞。ランチは横浜のクルーズ船で楽しみ、そのままドライブへ。
休憩を兼ねてホテルでふたり仲良くバリ式のスパを受けたあとは、ラウンジでゆっくり過ごした。


それから、ラグジュアリーブランドでドレスをプレゼントされ、サロンでヘアメイクを施してもらい、このホテルにやってきた。
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