充電したい
課長の腕が、私を包み込む。
香水の匂いと僅かに混ざった彼の体臭がふわりと香る。
その匂いに。

――胸が、ドキドキと高鳴った。

「意外だな、神代が暗いところが苦手だなんて。
……あ、ついた」

パチパチと蛍光灯が瞬き、明るくなる。

「……ありがとう、ございました」

熱い顔で彼から離れようとしたものの。

「……なあ。
キス、していいか?」

私をホールドしたまま、彼の手は緩まない。
それどころか壁ドン姿勢を取り、私の顎を持ち上げた。

「……え?」

無理矢理視線をあわせさせられた先、そこには艶を帯びた瞳が見える。

「なにを、言って」

「神代が可愛かったから、キスしたい。
ダメ、か?」

私をダメにする香りを纏わせ、魅惑的な瞳で見つめられればなにも言えなくなった。
黙っている私にかまわずに、眼鏡を外した彼の顔が傾きながら近づいてくる。

「……!」

唇が重なり、間抜けにも僅かに開いていた隙間から舌が侵入してくる。
すぐにそれは私を見つけ、ぬるりと絡められた。

「……ん」

思わず、鼻から甘ったるい息が抜けていく。
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