充電したい
それを合図にするように、腰に回った課長の手が、ぐいっ、と私を引き寄せた。
わざとらしく音を立て、彼が私の舌を唾液ごと啜る。
壁に指を立て、それに耐えた。
課長の熱が私を満たし、体温を上げていく。
こんな熱いキス、私は――知らない。

「……」

唇が離れ、まだままならない息で課長を見上げた。

「……なあ。
充電したいんだけど、充電コード突っ込んでいい?」

眼鏡をかけた彼が私の鼓膜を甘い重低音で揺らし、あたまを痺れさせる。

「なに、を……?」

「これ」

私の手を取り、課長が触れさせたそこはきつそうに張り詰めていた。

優奈(ゆうな)の中へ入れて、充電したい」

「あっ」

耳たぶを甘噛みされ、思わず声が漏れる。

「ダメか?」

問いながらも再び唇が重なった。
了解だとばかりに、自分から彼を求める。
そして――。

「大丈夫か」

「……まあ」

ふらふらの私を、倒れないように課長が支えてくれる。

「なんというか、あれだ。
神代のおかげで充電できた。
助かった」

「……まあ、それは私も、同じなので」

「仕事、終わらせるか」

「そうですね」

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