晴れない空の恋心
キーンコーンカーンコーン
いつのまにか放課後になり、今から未那と下校。そんなとき、
「紗奈!一緒に帰ろう。」
振り向かなくたって、声を聞けば分かる。憧れの、1番信頼してる先輩。
「二葉くん!」
二葉くんが誘ってくれるなんて珍しい。今日は部活ないのかな。
「あ、でも未那と帰る約束してたの。ごめんね」
「えっ、私はいいよ、二葉先輩と帰って!私は遊と帰るから!」
「えっ、あっ、ちょ!!」
あたふたしている私を見てクスッと二葉くんが笑った。そして、いきなり手を繋いできた。
「じゃあ、帰ろっか。」
「…は、い。」
歩きながら二葉くんは心配そうな顔をする。
「足、どうしたの?これ包帯?」
「あ、えっと…」
出来るだけ香菜先輩のことは言いたくない。
「あの、転んだの!未那にドジって笑われちゃったよ笑」
すると真剣な顔で言った。
「転んでもこんなふうにならないと思うけど?」
「うっ」
「隠し事しないで。紗奈のことは全部知りたい。それでも、だめ?」
子犬みたいに首をかしげる二葉くんが恋しい。言いたいよ。私も二葉くんの全部知りたい。そんな私に嘘をつくなんか無理で。
「えっと…実は…香菜先輩に押されて…」
「…香菜に?」
「うん、」
少し黙って考える二葉くん。
「香菜そんなことするやつじゃないよ。」
そう、はっきり言った。
「えっ、」
「優しくて、ドジで、天然な香奈がそんなことするかな。」
分かってた。信じてくれないことなんか。知ってた。
知ってたことなのに。やばい、泣きそう。
いつのまにか放課後になり、今から未那と下校。そんなとき、
「紗奈!一緒に帰ろう。」
振り向かなくたって、声を聞けば分かる。憧れの、1番信頼してる先輩。
「二葉くん!」
二葉くんが誘ってくれるなんて珍しい。今日は部活ないのかな。
「あ、でも未那と帰る約束してたの。ごめんね」
「えっ、私はいいよ、二葉先輩と帰って!私は遊と帰るから!」
「えっ、あっ、ちょ!!」
あたふたしている私を見てクスッと二葉くんが笑った。そして、いきなり手を繋いできた。
「じゃあ、帰ろっか。」
「…は、い。」
歩きながら二葉くんは心配そうな顔をする。
「足、どうしたの?これ包帯?」
「あ、えっと…」
出来るだけ香菜先輩のことは言いたくない。
「あの、転んだの!未那にドジって笑われちゃったよ笑」
すると真剣な顔で言った。
「転んでもこんなふうにならないと思うけど?」
「うっ」
「隠し事しないで。紗奈のことは全部知りたい。それでも、だめ?」
子犬みたいに首をかしげる二葉くんが恋しい。言いたいよ。私も二葉くんの全部知りたい。そんな私に嘘をつくなんか無理で。
「えっと…実は…香菜先輩に押されて…」
「…香菜に?」
「うん、」
少し黙って考える二葉くん。
「香菜そんなことするやつじゃないよ。」
そう、はっきり言った。
「えっ、」
「優しくて、ドジで、天然な香奈がそんなことするかな。」
分かってた。信じてくれないことなんか。知ってた。
知ってたことなのに。やばい、泣きそう。