極上パイロットは偽り妻への恋情を隠さない
すべての料理が本当においしくて、アフタヌーンティーであんなにたくさん食べたにもかかわらず、綺麗に完食してしまった。
それなのに、まだコーヒーと焼き菓子もあるみたい。


「食べすぎちゃった。でも、どれもすごくおいしかった」


コース料理を満喫した私に、樹くんが笑みを浮かべる。


「失礼いたします。こちらはバースデープレートになります」


そこへウェイターがやってきて、私の目の前に白いプレートが置かれた。
七センチほどの丸いショートケーキの周囲には、色とりどりのエディブルフラワーがあしらわれている。


プレートには、チョコレートで文字が書かれていた。

【Will you marry me?】

けれど、そのメッセージは私が想像していたものとは違った。


「芽衣」


今日は誕生日なのだから、本来なら【Happy Birthday】と書かれるものだろう。


「改めて言わせてほしい。俺の本当の妻として、ずっと傍にいてください」


それなのに、彼がくれたのはお祝いじゃなくてプロポーズだった。

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