初夜で妻に「君を愛することはない」と言った私は、どうやら妻のことをめちゃくちゃ愛していたらしい
(どどどどどうやって返そう……)
ここに彼女の枕があると知れたら、私は家族中に変態扱いされるに違いない。
しかし、脳裏に浮かぶのは、私の枕を抱きしめながらくんくん匂いを嗅いで恍惚とした表情を浮かべる学生時代のステファニーの姿ばかり。
(そんなに……素晴らしい体験なのだろうか……)
きっと私は、ステファニーに会ってもらえないストレスで正常に物事を判断できない状態なのだろう。そんなことはやめるべきだ、早く枕を元の場所に返しにいくんだという頭に鳴り響く警鐘が、全く行動に反映されない。
震える手で、その枕をそっと抱きしめてみる。
彼女の香りがした。
背徳感で、体の震えが止まらない。
しかし、心のどこかで、不思議な充足感があるのも事実だった。
そうか、ステファニーはこれを求めて、私の枕を盗んでいたのか。
もしや、この先にあるのが、愛……?
「何をしていますの?」
「うわぁああっ!?」