それでも生きていてほしいから~統合失調症になった私の綴るアナタと十四人への手紙~
薬の副作用と運動不足で十ニキロ以上体重が増えてしまった私は、プールのあるジムで毎日泳ぐことになりました。

そんな私を毎日車で送り迎えをしてくれました。

図書館で絵本の読み聞かせボランティアを始めた時も、真夏の暑い日や、前日によく眠れなかったときなど、私が大変そうにしていると、図書館まで送り迎えをしてくれました。

本当にありがたかったです。

お蔭様で二年間続いた図書館のボランティアを欠席してしまうことは一度もありませんでした。

そんな貴女のことを、私が役立たずだと思うはずがありません。

そう言えばきっと、

“それはお母さんがまだ元気だったから。病気になった私にはもうあの頃と同じことは出来ないよ”
 
と答えるでしょう。

そもそも貴女も私と同じようなこころの病気になったのは、私の看病があったせいかもしれないのに。

貴女は今も調子が悪くなければ料理だって作ってくれるし、私のハンカチにアイロンがけだってしてくれる。

調子が悪くたってお洗濯とお風呂掃除をしてくれる。

でもね。

本当はただ楽しそうに笑ってくれているだけでいいんだよ。

それだけで貴女のことが大好きな私のお父さんは嬉しそうにするし、家の雰囲気も良くなる。

そうすれば私は笑顔になれる。

別に家事が出来なくたって、私は私なりに自分の出来ることはするし、お父さんだって理解してるから怒ったりはしない。

なにより、笑顔の貴女を見ていると私は安心できるんだよ。

いつだって


いつもの明るい貴女に
笑いかけてもらいたいのです。

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