別れさせ屋の仲間になった私の結末
「うさぎの顔、とけ始めてる。早く食べましょ?」

「……うん」

言われるまま、アイスを口にしていた。

“別れさせ屋になることでしか前へ進めなかった”

“見ていてイライラするくらいの弱虫”

どれも彼には似つかわしくない言葉だと、その理由をぼんやり想像しながら。




──そうして迎えた翌週の放課後。私、水城舞千佳は、別れさせ屋としての一歩を踏み出した。
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