別れさせ屋の仲間になった私の結末

Card 29 ♠︎ トクベツアツカイ

潤さんとふたりで帰る道。

割引券があるからと案内されたのは、駅ビルの中にあるカフェだった。

店内は壁一面パステルピンクで、ファンシーなお城や星のイラストが描かれている。

綿菓子のようにフワフワのソファーに腰掛け、テーブル上にあるメニューを開くと、生クリームやクッキーでクマやウサギの顔をかたどった可愛いパフェなどが、種類も豊富でずらりと掲載されている。

立ち寄る店のイメージが想定外で驚いてしまったけれど、それよりもビックリしたのが……。

「これにしよーかな! あっ、こっちもカワイイ! ね、水城さんはもう決めた?」

目をキラキラ輝かせてパフェを選ぶ、潤さんの姿だ。

「あ、えっと、私はこれにしようかなって」

「あー! それもカワイイ! どうしよう、本当に決められないっ」

「……あはは」

キャラが変わりすぎていて、どう接すればいいのかわからず、当たり障りのない笑顔だけを返していたら、潤さんはクスッと笑みをこぼし、私に目を向けた。
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