世界で一番好きな人
「クリスマスなのに終業式って、大変だね」


「本当だよ…。クラスの奴らにクリパまで連行されかけて、慌てて帰ってきたよ」


「あはは、千瑛は人気者だから。じゃあ先お風呂にしちゃう?その間にご飯あっためとくよ」


「んーいや、その前に」



千瑛は立ち上がった私を引き寄せ、ぎゅーと抱きしめてきた。



「こっちが先。十年目もよろしくな」



そして、後ろに隠し持っていたのか花束を渡してきた。



「え、これ…」


「ははっ、いくつになっても花束送るって照れくさいな。若い時は絶対できないと思ってたけど、大人になってもやっぱ抵抗あるや」


「ええ、何これずるい…」



色とりどりの花をもっとよく見ていたいのに、涙でぼやけてしまう。
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