世界で一番好きな人
「あはは、茉莉花は本当泣き虫だな。生まれてくる赤ちゃんまで泣き虫になりそー」


「そんなことないもん!…多分」



優しくおなかを撫でていた手が頬に伸びてきて、千瑛が顔を近づけてきた。



もしもあの日、千瑛と向き合わなかったら。ずっとすれ違ったままだったら。


今、私はこんなに幸せなんかじゃなかった。


でも、今なら胸を張って言える。


千瑛を好きになってよかった。千瑛と出会えてよかった。



「ねえ、千瑛」


「ん?」



唇を離した千瑛に満面の笑顔で言う。



「世界で一番愛してるよ」



もう二度とこの手を離したりなんてしない。


これからもずっと、千瑛の隣にい続けるから–––––。
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