淫夢でも溺愛されたい! 〜サキュバスは隣人にガチ恋する~
麻里奈にもようやくそれがわかってきた。
「すごいね、まるで麻里奈じゃないみたい」

「ふふん。私も大人になったのよ」
ウェーブのかかった髪をかきあげてフェロモンを放出する麻里奈に、鈴子は嬉しそうな顔をする。

「あ、そろそろ行かなきゃ」
隣で玄関ドアの開閉音が聞こえてくる。

そしてすぐにこの部屋のチャイムが鳴らされた。
「え、誰?」

驚いて玄関へ視線を向ける鈴子に「戸倉さん」と返事をして玄関へ急ぐ。
『明日から一緒に部屋を出ましょう』

昨日そう提案されたのだ。
もちろん、麻里奈は二つ返事でOKした。

「一緒に通勤なんて、まるで学生の恋愛みたい」
鈴子がなんと言おうと関係なかった。
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