淫夢でも溺愛されたい! 〜サキュバスは隣人にガチ恋する~
「電車とか街とか歩いてて、誰かの指先があたったらどうする?」
「満員電車ってことですか?」

「そうじゃないにしても、あたったらどうする?」
麻里奈からの質問に後輩は首をかしげて「別に、気にしませんけど」と、答えた。

相手のことをチラッと確認くらいはしても、その程度のことは日常茶飯事だという。
「そうだよねぇ」

麻里奈は自分の感覚が間違っていないことにホッと息を吐き出して言った。
けれど、ということはやはり戸倉瑞樹が少し異常な反応を示したということになる。

「例えばなんだけど。相手の指先が触れて嫌な気持ちになるときってどんなとき?」
「う~ん」

後輩は一旦考えるように視線を泳がせた。
「相手のことを知ってて、なおかつその人のことが嫌いなときですかね」

薄々感づいていたことをズバリ指摘された気がして麻里奈はその場でムセてしまった。
「ちょっと先輩大丈夫ですか?」
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