淫夢でも溺愛されたい! 〜サキュバスは隣人にガチ恋する~
悩んだ末に
「ただ……いま」
玄関先でパッタリと倒れた麻里奈に鈴子が駆け寄った。

「大丈夫?」
顔を覗き込んでみるけれど、決して大丈夫そうではなかった。

鈴子に支えられながらどうにかしてソファまで行き着くと、そのままソファに横倒しになって倒れてしまった。
「その様子だとまたダメだった?」

鈴子からの質問に麻里奈は力なく頷いた。
ここまで反応の鈍い男を相手にするなんて思ってもいなかった。

今日の出来事を完結に鈴子に伝えると、鈴子は笑うのを必死に堪えている。
「完全に相手にされてないね」

毎朝1時間前に起きてせっせと準備する麻里奈を見ているだけに、本気で笑うことはできない。
だけどいつも男をエッチの道具のように扱っている麻里奈が、男に振り回されている様子はやはり痛快だった。

「そんな嬉しそうな顔して言わないでよ」
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