祝福のキスで若返ったかつての英雄に、溺愛されることになった聖女は私です!~イケオジ騎士団長と楽勝救世の旅と思いきや、大変なことになっちゃった~
 私たちの中に、緊張感が走った。剣術指導でジュリアスはエセルバードが幼い頃から一緒に居たと言っていた。

 長年一緒に居る人特有でわかることだって……あるのかもしれない。

「親子だから、ある程度は似るでしょう」

 ジュリアスは全く動揺を見せずに、素っ気ない。

「……おいっ……! 馬鹿にするな。よく考えて見るとある程度どころか、うり二つではないか。もしかして、お前はジュリアス本人か? ああ……おかしいと思って居たよ! いきなり帰城? 代理に息子? ……今回の聖女の祝福の能力は、過去に戻す力か?」

 エセルバード……なんでそういう推理だって出来るのに、人間的にとても残念なの?

 ほんっとうに、不思議だよ!

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