愛でられて、絆される
「━━━━ご馳走さま!絆奈。ありがとう!」

「ううん、このくらいしか出来ないけど……」
(那王くんが凄すぎて…)

困ったように笑うと、那王がクシャッと頭を撫でてきた。

「え?」
「謙遜しないの!
僕は、絆奈の“そんなところも”大好きだよ!
僕のために、一生懸命なところ」

「……/////」
「絆奈の控え目なところも好き。
明るくて、ピュアで綺麗で、真っ直ぐなところも全部!」

「も、もういいよぉ…/////」
(恥ずかしい…/////)

「フフ…ほんっと、可愛い!」


そして、絆奈の実家の前で別れる。

「絆奈、明後日あいてる?」
「明後日?
えーと……ちょっと待ってね!」
バッグをごそごそする、絆奈。

そして「あ!」と言う。
「ごめんね、手帳、家の中だ。
予定確認したら、すぐに連絡するね!」

「わかった!」

「こんな時、スマホにスケジュールいれてたらいいんだろうけど……
なーんか使いこなせなくて……
アナログが一番!(笑)」

「フフ…可愛いなぁ!
ほんとは、明日も会いたいんだけど、仕事でちょっと忙しくてね……
できる限り、毎日会いたい!」

「フフ…」

「ん?絆奈?」

「那王くん、可愛い!」

「え?/////」

「“毎日会いたい”って、女の子みたい!(笑)」

「あー、からかってるね!」

絆奈は、クスクス笑っている。
「……ったく…(笑)
━━━━━━絆奈は、毎日会いたくないの?」
グッと絆奈を引き寄せ、耳元で囁いた。

「……っ…/////」
顔や耳を真っ赤にして見上げる。

「フフ…絆奈の方が可愛い!」

那王は、絆奈の口唇にキスを落とし「じゃあ、連絡待ってるね!」と言って去っていった。


部屋で一人、絆奈は放心状態でいた。

「あんな声…どこに隠してたのー!」

色っぽくて、少し低い声。
身体中、煽られてるような感覚。

ベッドの上で、バタバタしていた。

「………はっ!!明後日のスケジュール!」
慌てて手帳を確認する。

「てか、確認するまでもなく、そんな予定入ってなかった…(笑)」
那王にメッセージを送る。

【なおくん☆
昨日と今日、素敵な時間をありがとう!
明後日だけど、予定あいてます(^^)
会えるの、楽しみにしてます!
絆奈♪】

するとすぐに既読になり、返信がくる。
【良かった!
こちらこそ、幸せな時間をありがとう!
告白も、指輪も受け取ってくれてありがとう!
もう既に会いたいな!
じゃあ、明後日ね!また連絡するよ】

絆奈は、幸せな気持ちで眠りについた。
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