愛でられて、絆される
心躍る交際
それから那王と絆奈は、だいたい週二・三回の割合でデートを重ねていた。


「━━━━ごめんね。毎日会いたいのに、僕が仕事忙しいから………」

今日は四日ぶりに会い、今は那王のマンションでゆっくりしている。

ソファに並んで座り、那王が絆奈の腰を抱いている。
反対の手で絆奈の頬に触れ、こめかみや頬などに啄むキスを繰り返す。

いつもの二人のスタイルのようなものだ。

那王にとって、絆奈を愛でるこの時間は至福の時だ。

「ううん!
オーナーさんだもん!
それよりも、そんな忙しいのに私のために時間取ってくれて嬉しいな!」

「え…//////」

「あ!
だからって無理はしないでね!
体調崩して、倒れたりしたら大変だしね!」

「……/////」
(なんでそんな、可愛いこと言うの?)

那王は、顔を赤くして視線を逸らし呟いた。
「…………無理するよ…」

「え?」

「無理してでも、絆奈に会いたいんだから!」

「那王くん…/////」

「だから、無理させて……」
那王の顔が近づき、口唇が重なった。


「━━━━━あ!そうだ!
今度の日曜日、どこ行きたいか決めた?
久しぶりに一日デートだからね。
沢山楽しもうね!」

「それがまだなの」

「そっか…!」

「那王くんはないの?
行きたいとこ」

「あるよ!
でも、沢山あるからなー」

「私もなの。
ゆっくり、お散歩しても楽しいだろうし。
お弁当持ってったりして!
でも見たい映画もあるし、ちょっと遠出とかもいいかなって!」

「フフ…そうだね!」

「なんかね…」
「ん?」

「笑わないでね?」
「うん」

「ワクワクしてるの、最近。
中学生の頃みたいに」
「フフ…へぇー!」

「ワクワクしてて、会えるのが楽しみで、会うとドキドキして、一緒にいられることが幸せで顔がにやけちゃうし!
あの頃もそんな感じだった。
毎日、那王くんに会えるのが楽しみで学校に行ってた。
何気ない話をするだけで、ドキドキして楽しくて幸せで……
恋って、こんなに心が躍ることだったんだって!」

「そっか!
フフ…可愛いなぁ、絆奈!」
頭を撫で微笑んだ、那王。
そして「あ!」と閃いたように言う。

「遊園地、行こうか?
なんか、デートって感じじゃない?」
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