僕が恋したのは、恋をしない人でした
晴れの日も、雨の日も、早く学校に行きたくて仕方なかったあの日も、友達と喧嘩して学校にすら行きたくなかったあの日も、僕も同じようにこの道を歩いて学校に通ったっけ、、

「あら桜木さん、おはようございます
 今日もお疲れ様です」

考え事にふけってた僕を、優しそうな女性の声が現実に戻す。

「おはようございます!」

挨拶をしてくれた、通学帽をかぶった女の子と手を繋いだ40歳ぐらいの母親に、返事をする。

「今日も朝からありがとうございます」

そんなことを言われ、

 「いえいえ、僕も朝から元気な子どもたちの姿                を見れて、元気が出ますから」


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