俺に夢中になれよ~純情秘書は溺甘副社長の独占欲を拒めない

「おいで・・・花純」
花純の手を引いて、ゆっくりとソファに腰掛けた。
「俺の居ないところで泣くなって、教えただろ?」
花純は泣きながら頷いていた。
「俺がお腹の子に怒られるよ。ママを泣かせるなって。さぁ、顔を上げて」

顔を上げた花純の涙を、指で拭う。
「命を懸けてでも、守りたい存在なんだ。花純も、産まれてくる子供も」

そして、静かにキスをして、頬を撫でた。
「だから、1人で抱えるな。いいな」
頷いて俺の胸に顔を埋めた花純を、愛おしく抱きしめた。

そして2ヶ月後・・・
無事、元気な男の子が産まれた。
そして家の中では、3人の生活が始まった。
腕の中で自分の子供をあやすなんて、花純と出会うまで想像もしなかった。

「柊弥さん・・・友弥、可愛いですね」
「こんなに小さいんだな・・・俺達双子だから、赤ちゃんって、身近で見ることが無かったから」
「パパですね、柊弥さん」
「花純、俺をパパにしてくれてありがとう」
「それは私もです。こんな私をママにしてくれてありがとうございます」

仕事に明け暮れる毎日。
そこに現れた、清楚な花純に心奪われてから、2年。
俺は、父親になった。

「最高の妻だよ、花純」
花純の肩を引き寄せ、3人で寄り添い、幸せを噛み締めた。
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