俺に夢中になれよ~純情秘書は溺甘副社長の独占欲を拒めない
幸せ過ぎて、家柄のこととか、考えてなかった。
重くのしかかる身分差・・・
結婚となれば、きっと反対される。

いくら柊弥さんが、言ってくれても・・・
次期社長の妻となると・・・家族となると、2人だけの問題じゃなくなる。

何も考えず、喜んでしまったけど、ふと我に返り、また悩んでしまう。
私は妻として、柊弥さんの隣にいて、いいのかなぁ・・・

「何を考えている。また、俺を怒らす気か?」
不安な顔をした私の気持ちを察して、柊弥さんが私を抱きしめた。

「花純の俺への愛は、人に言われたら諦めるくらい、脆いものなのか・・・」
寂しそうな声・・・
そうだ・・・私の柊弥さんへの愛は、誰にも負けない。

「例え認められなくても、柊弥さんへの想いは伝えたいです」
覚悟を決めた私の頭を撫でて、微笑む柊弥さん。

「そんな可愛い顔して・・・どれだけ俺を夢中にさせたら気が済むんだ」
見つめられる煌びやかなその瞳に吸い込まれそうになる。

愛おしく奪われるキスは、不安な心を埋め尽くす。
どんな困難があっても、乗り越える愛の力を私に与えてくれる。
妻として、柊弥さんの支えになるために・・・強くならないと。
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