女子高生と同居することになった!

28。水曜日夜12時まで

28。水曜日夜12時まで

しかし、あかりの望みとは裏腹に、あかりはれんの車に乗ってれんの隣の席に座っていた。

「出発するよ。」

レンの言葉にアカリはシートベルトを締めた。 車はあっという間にお台場を通り抜け、レンとアカリの住んでいる家の方へ向かった。

本当に幸せな一日だったと思いながらアカリは思わず眠ってしまった。 そして、また目が覚めたとき、あかりは再びれんの背中におんぶされていた。 そこはあかりとれんの家の駐車場だった。

「おんぶしてもわからないのを見ると、とても疲れていたようだねか?」

レンはそう言いながらアカリを背負って行っていた。 あかりはその時目を覚ましたが、わざと知らんぷりをしていた。 レンの背中にそのようにおんぶされて行くのが好きだったからだ。

レンは家に着くとアカリの部屋のドアを開けてアカリをベッドにそっと置いた。 あかりは自分の部屋のベッドに横たわる瞬間に言った。

「私、ここで寝ないよ。 レン君と一緒に寝るよ。」

レンはアカリの部屋から出ようとしたが、アカリの話を聞いて振り返った。

「いつ起きたの?」
「知らない。とにかくどうして私をここに寝かせたの? 一人で寝たくない。」

あかりは小さな子供が駄々をこねるように言った。 レンは笑いながら答えた。

「とにかく目が覚めてよかった。 疲れるだろうけど、それでも化粧は落として寝ないと。」

あかりは起きて鏡を見ながら言った。

「この花嫁の化粧がとてもきれいで消すのがもったいない。」
「じゃあ落とさずにずっとそうやって過ごすの?」
「そうしたい。 ところで、それじゃだめだよね?」
「君の肌のことを考えないと。 疲れているようだから、先に行って化粧も落としてシャワーもして。」
「起きるのが面倒くさい。 起こしてくれ。」

アカリはレンに甘え続けた。 レンはアカリを起こしてくれ、アカリはその時になって着替えを持って浴室に向かった。

それからバスルームに入る前に振り向きながらレンに言った。

「もう花嫁の化粧落とすから最後にもう一度見て。」
「分かった。もう一度見て、その美しい姿を頭の中に入力するよ。」

でもあの日の美しいアカリの姿を写真でまた見られるのが幸いだった。 スタジオから連絡が来たら写真を選ぶし、ウェディングアルバムも作るからだ。

アカリは化粧を落としながら夢のような一日が過ぎてしまったことを実感した。 そして、父がお金を出せと要求したことを考えると、莫大な借金をしているように感じられ、心が重くなった。 もう夢から覚めて現実に戻った気分だった。

(でも結婚式が残ってる。 とりあえず結婚式を無事に終えなければならない。 私はレン君の花嫁になるから。)

アカリがシャワーを浴びて浴室から出ると、レンはソファに座っていて、起き上がりながら言った。

「私も化粧落とさないと。」
「消すのがもったいないなら、そのまま置いておくなり。」
「あかりちゃん、男の肌も大事なんだよ。 このまま寝るわけにはいかないじゃない?」

レンはそのように笑いながら話し,バスルームに入った。 アカリが髪を乾かしている間、レンはいつの間にかシャワーを浴びて居間に出ていた。

「もう本当に疲れた。」
「疲れたら早く寝なさい。」
「レン君も一緒に寝ないと。」

アカリはレンの手を引っ張りながらレンの部屋に入った。 レンは無理やり引きずられるようにアカリと一緒に自分の部屋に行きながら言った。

「まるで自分の部屋に入るように行くんだね。」
「うん。ここも私の部屋だよ。」
「隣の部屋は?」
「そこは私が化粧する部屋であり、生活する部屋であり、ここは寝室だ。」
「じゃあ、二人とも君の部屋だって?」

アカリがうなずいてベッドに横になると、レンも一緒に横になった。 横になったままアカリが言った。

「もう結婚式も残りわずかだね。」
「うん。来週の土曜日だからあと一週間だよ。」
「一週間後には私たちが本当に結婚するの?」

あかりはわくわくする気持ちを隠せずに尋ねた。

「うん。本当に結婚するんだ。」

あかりはれんのほうを向いてれんの胸に抱かれながら言った。

「本当にうれしい。 君の花嫁になるなんて!」

レンは自分の胸に抱かれるアカリを抱きしめた。 アカリは再びレンの目を見つめながら目で言った。

(キスして。)

レンはあかりの気持ちを知っているのかあかりの唇に自分の唇を当てた。 そして、再び二人はしばらくキスをした。 アカリはいつの間にか眠りから落ち、自分の体が熱くなるのを感じた。

「一週間だけ待てばいい。 一週間もすれば私はレン君の花嫁になって幸せな時間を過ごすよ。」

次の日はどこにも出ずに家にいた。 寝坊して起きると朝食を食べる時間がなかったし、昼食は適当に食べて夕食はレンがピザを買ってきて一緒に食べた。

ピザを食べながらあかりが言った。

「私たち、結婚式してから新婚旅行に行く?」
「え? 私もそう思っていた。 それで今日聞いてみようと思ったんですが···…。」
「本当?どこに行こうか?」
「車があるからどこへでも行けるよ。」
「私はレン君と一緒ならどこでもいいよ。 車を持っていけるところに行こう。」
「じゃあ沖縄以外で車で行けるところの中で考えてみるよ。」
「新婚旅行って? 本当に想像しただけでも幸せだよ。」

あかりは夢見るような顔をしながら言った。 そして、しばらく何かを考えてから言った。

「ところで、結婚式を終えて新婚旅行に行ってきた後からはどうしてもバイトしなきゃ。」
「バイトはなぜ?」
「こんなにおごってもらってばかりいるわけにはいかない。」
「その代わり、あなたは料理もたくさん作って家事もたくさんするでしょう?」
「でも、あなたが私のためにお金を使いすぎているような気がして。」
「そんなことは心配するな。 そして、バイトをしても卒業してからするなりして。 それとも大学進学を準備するか。」
「私は大学進学に興味がない。」
「それでは何に興味があるの?」
「レン君の花嫁になることだけに関心がある。」

あかりはそう答えてレンをしばらく見つめた。 本当にレンの花嫁になる以外のことはすべて関心の外だった。

翌日、あかりは学校の授業を終えた後、家に寄って食材を買うために再び家を出た。 レンは行くところがあったので、アカリを家に連れて行き、再び外出していた。

ところが、あかりは1階でエリベリッターを降りて玄関のドアを出た瞬間、びっくりした。 不慣れではない顔、しかし決して嬉しくない顔…···あかりの父親が立っていた。

あかりは父親を見て、その場に凍りついたように立った。 自分の父親なのに嬉しいどころか鳥肌が立った。

「どうやってここに?……」
「君の彼氏にお金の話はしたの?」
「えっと…···…話したよ。」
「ところで、どうして返事がすっきりしないの? 本当に話したの?」
「話したんだって。 まだ6月末になるまで2週間も残っているのに、どうしてもう訪ねてくるの?」
「どうしても時間をあまりにも多く与えたようでね。」
「五百万円を用意するのは簡単なことではないことを知っているでしょう? 時間が必要だから6月末までにくれると言ったので···…。」
「じゃあ、前金を送って。」
「前金って? どういうこと?」
「前金として50万円でも先に送れよ。 そうしてこそ君を信じることができる。」
「2週間だけ待てばいいのに、 なんでここまで来たの?」
「もし前金をあげられないなら、ここで待ってから君の彼氏に直接言うしかないよ。」
「いったいどうしたの? 分かった。前金送るよ。」
「私の口座番号を送ってあげるから水曜日の夜12時までに送って。 その時まで送らなかったら、君の彼氏を未成年者の略取誘引の疑いで通報するから。」
「分かった。送るから、どうかもう帰れ。」
「水曜日の夜12時までだ。 これ以上は待てないからそう思っている。」

父はそう言って消えたが、あかりはしばらくその場から動けなかった。 足がぶるぶる震えて頭の中が白くなるような感じがして、目の前がぼやける症状は以前にも父親の暴力と暴言で辛い度に経験したことだが、今も同じだった。

あかりはしばらくしゃがんでから立ち上がった。

(それでも夕食の準備をしなければならない。 レンのために頑張ろう。)

土曜日にレンと結婚式をして新婚旅行に行くと数日間はずっと食べ物を買って食べるので、その前にでも数日間はレンに料理を作ってあげたかった。

あかりはなかなか落ち着かなかったが、やっと食料品店に着いて、いろいろな食材と一緒におやつ類も購入した。

また家に帰ってカツ丼を作っていたら、心がなかなか落ち着かなかった。 料理を作りながらも、頭の中は父の脅迫とお金のことばかり考えていた。

(どうしよう? 500万ウォンをどうやって用意すればいいの?)

そう思っていると、携帯電話の振動が鳴った。 あかりは振動音だけで胸がドキッとした。

<あかりちゃん。 すぐ家に帰るよ。 15分後に到着だよ。>

幸いなことに、それはレンのメッセージだった。 あかりはすぐに返事を送った。

<今夕ご飯作ってるから気をつけて来てね。>

あかりはレンが到着する時間に合わせて料理を作り終えた。 レンはメッセージに送った通り、15分後に正確に家に着いた。

あかりはれんに手を振ってあいさつしてから言った。

「食事の準備ができたから早く手を洗ってきて。」
「わあ、おいしそうな匂いがするね。 今日のメニューは何?」
「カツ丼だよ。」
「私がカツ丼が好きなのをどうやって知ったの? 楽しみ。」

レンは手を洗って着替え、テーブルの前に座った。 あかりはれんの顔を合わせようとすると心が重かった。 いつも顔だけ見ても嬉しくて幸せになるが、その日はレンの顔を見るのが難しかった。 アカリがカツ丼を食卓に乗せて席に座ると、レンが尋ねた。

「何もなかったでしょ?」

それを聞いた瞬間、あかりは心臓がどきどきした。
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