女子高生と同居することになった!

27。レインボーブリッジの前でのキス

27。レインボーブリッジの前でのキス

5分ほど待つと、あかりがパーティードレスを着たまま更衣室から出てきた。 薄いピンク色のパーティードレスは、先ほど着ていた白いウェディングドレスのように肩に紐のないオフショルダードレスだったが、アカリの眩しい肩が照れくさそうに姿を現していた。

「このドレス大丈夫?」

アカリは恥ずかしそうにレンにもう一度尋ねた。

「うん。本当にきれいだよ。」

レンとアカリはタキシードとパーティードレスを着たまま、再びスタジオ内で撮影を進めた。 すでにウェディングドレスを着て撮影を一度してみたせいか、パーティードレスの撮影は早く行われた。

すべての撮影が終わった時は3時間程度が過ぎて午後1時に近づいていた。 レンとアカリは家で着てきた服に着替えて出てきた。

「お疲れ様でした。」
「お疲れ様でした。」

レンとアカリはカメラマンとマネージャーたちに挨拶してスタジオを出た。 写真が出たら、それをメッセンジャーで送ってくれれば、アルバムに入る写真をレンとアカリが一緒に選ぶことにした。

「大変だったでしょう?」

レンが尋ねると、あかりは明るく笑いながら答えた。

「いや、本当に楽しかったよ。 こんなに幸せな感じは初めてだと思う。」

そう言いながら笑うアカリの姿は本当に幸せそうだった。あかりは不思議そうにれんに尋ねた。

「私、今日…···本当にきれいだった?」
「うん。もちろん。 普段もきれいだったけど、今日は本当に特別にきれいだった。」

アカリは携帯電話の自撮りモードで自分の顔を見て言った。

「花嫁の化粧がもったいないから、自撮りもたくさん撮ってから家に帰ろう。」
「いいよ。ところで、お腹空いてない?」
「うん。お昼食べてから写真撮ろう。」
「今日は昼も晩も外で食べて家に帰ろう。」
「本当? じゃあ、今日は一日中デートするの?」

あかりは明るく笑いながら喜んだ。 レンはアカリの姿を見ながら思った。 毎日が今日だったらいいのに。 こんなに嬉しくて幸せな瞬間さえあればいいのに。 いや、時には大変なことがあっても、こうやってずっとアカリと一緒にいられたらいいのに…···

昼ごはんは簡単にとんこつラーメンを食べた。 そして、まず結婚指輪を探しに行く予定だった。 指輪がもう少し早く出てきてウェディング撮影の時にはめることができれば良かったが、残念ながらその日の午後に到着すると言った。 それでも結婚式の日、つまりあかりの誕生日に
は問題なく指輪をはめてよかった。

「じゃ、先に指輪を探しに行ってみようか?」

レンとアカリは昼食を食べてから指輪を注文しておいた貴金属店に訪ねた。 店主がレンとアカリに気付き、挨拶しながら言った。

「指輪が今着いたばかりです。 ちょっと待ってください。」

レンとアカリはその場で指輪箱を開けて指輪を取り出した。 そして、レンはあかりの指に指輪をはめてあげた。 あかりは指にはめた指輪を見ながら言った。

「わあ!本当にきれい! 本当にきれい!」

あかりは指にはめた指輪をしばらく見てかられんに言った。

「指を出してみて。 君のも入れてあげる。」

今度はあかりがれんの指輪をはめてくれた。 本当に眩しいほど美しいカップルリングだった。
貴金属店を出ると、あかりが言った。

「レン君!私たち、セルフ写真館行く?」
「いいよ。 カップルリングをした記念に撮ろう。」

レンとアカリは近くのセルフ写真館に行った。 そこで皆4コマの写真を撮ったが、V字もしてハートもしながら2人のカップルリングが全て写真に出るように撮った。 あかりはプリントされた写真を見ながら嬉しそうに言った。

「わぁ!写真本当にきれいにプリントされたよ!」

写真自体が小さかったが、それでも写真には2人のカップルリングがはっきりと見えた。 レンはセルフ写真館を出た後、アカリに言った。

「疲れたでしょう? 朝から早く出たし、3時間も撮影したから。」
「足は少し痛いけど、とても幸せな時間だったから、本当に全然疲れているのか分からない。」

あかりの顔は本当に幸せでいっぱいに見えた。 レンは本当によかったと思いながら言った。

「そしたら足が痛いから、何か飲みながら少し休んで、夕食はもっとおいしいものを食べに行こう。 今日は一日中デートだから。」
「ウェディング撮影に一日中デートだなんて、とても気持ちいい! 今日が私にとって一番幸せな日だよ!」
「でもまだ結婚式が残っているよ。」
「じゃあ、その日は今日よりももう少し幸せだろう。 君の花嫁になる日だから。」

あかりはそう言いながら本当に幸せそうな顔をした。

カフェに入って飲み物を注文した後、あかりが尋ねた。

「ところで、結婚式の日もタキシードとウエディングドレス着るの?」
「もちろん。いくら二人だけの結婚式でも着ないと。 そして、自撮りでも撮らないと。 それともさっきのスタジオからちょっと来て写真だけ撮ってほしいと頼むつもりなの。」
「え?本当?」
「でも結婚式の日だから。」
「じゃあさっき着たウェディングドレスを 着てもいい?」
「それを着たいの?」
「うん。本当に気に入ったんだ。 君もよければもう一度着たい。」
「じゃあ、そうしろ。 私も本当にきれいだと思ったから。」

その言葉にあかりは本当にうれしくて仕方がない様子だった。 レンもそのきれいなウエディングドレスを着たアカリの美しい姿をもう一度見ることができると思うと、一緒に幸せな気分だった。

***
夕食は渋谷に行って食べた。 あかりはわざと花嫁の化粧が落ちないように気をつけて食べ物を食べた。 そんなに特別な化粧ができる日がいつまた来るか分からないから。

おそらくアカリの18番目の誕生日であり結婚式をする日は二人だけの結婚式なので、このようにきれいに花嫁メイクはしないだろうから、今の姿を最大限長くレンに見せたかった。

食事を終えた後、レンはあかりに尋ねた。

「行きたいところがあったら言って。」
「カフェでお茶を飲んでゆっくり行こう。」
「足が痛いから?」
「いや、今日は遅くまで外で君と一緒にいたい。」

その日はできるだけ家に遅く帰りたかった。 もちろん、家に帰ってもレンと一緒にいるのは変わらないけど、今日はウェディング撮影の特別な日だから。 そして、花嫁メイクを早く落としたくなかった。

カフェの中でもアカリはレンと一緒に数枚自撮りをした。 そして、カフェが10時30分頃閉店すると言うと、その頃カフェを出た。 レンがもう一度尋ねた。

「これからどこへ行こうか?」
「お台場!レインボーブリッジ行きたい!」
「そうしようか?」

夜の時間なので、お台場まで行くのに時間はかからなかった。 レンはあかりをお台場に連れて行った。

そして、しばらくして二人はレインボーブリッジを歩いていた。 あかりはれんと手をつないで橋の上をゆっくり歩いた。 遅い時間だったが、多くの車がぴゅうぴゅう走っていた。
風もたくさん吹いていたが、夏だからか涼しいばかりだった。 アカリとレンは一緒に歩いて行き,木でできたデッキを通って海辺に降りていった。

「わあ!海が目の前にある!」

あかりは海を見ながら叫んだ。 あかりとれんは再び海辺をしばらく歩いた。 そして、しばらく歩いていると海辺からレインボーブリッジが見えるところに立っていた。 ライトアップされたレインボーブリッジはさらに美しく見えた。

「本当に美しい!」

ちょうど雲が空を覆うと海辺は暗くなり、レインボーブリッジだけが輝いていた。 その時、あかりとれんは立ち止まり、互いに向き合った。

二人はすでにお互いが望むことを知っていた。 アカリとレンは抱き合って深いキスを始めた。
波の音が本当に聞きやすかった。 波の音さえも今日の主人公である2人のためのBGMのように感じられた。

「幸せだ。 今日は本当に幸せだ。 こんなに幸せになれるなら、このまま時間が止まったらどんなにいいだろうか? この時間がこのまま永遠に続くならどんなに良いだろうか?」

午前のウェディング撮影の時からずっと幸せな一日だったが、今この瞬間こそ一番の幸せを感じていた。

長いキスを終えたら、足が少し震えているような感じだった。 その日は朝から緊張したうえ、ウェディング撮影のためか、なぜか一日中たくさん歩いた感じだった。

レンがアカリの目を限りなく愛らしく見つめ、アカリの頬を両手で撫でた。 そして、次は髪の毛をなでてあげた。 レンの手が触れるたびに戦慄が起きる感じだった。

あかりは心の中で考えた。 彼が自分の全身に触れてほしいと。 自分の全身を愛してほしいと。
多分結婚式をしたらレンの愛を全身で感じることができるだろう。 その日からは彼の花嫁になるから。

レンはあかりの顔を間近で見つめながら言った。

「あかりちゃん。本当にきれい。 本当に美しい。」

レンはアカリの眉毛にそっとキスをし、その後アカリの鼻と耳にもそっとキスをした。 そして、またアカリの頬と唇にも軽く口づけした。 ある意味いたずらをしているようだが、レンは全力を尽くしてアカリを愛してくれていた。 あかりは心から愛されているのを感じ、大きな幸せを感じた。 そして、彼の唇が自分の唇に近づいた時、レンを抱きしめて再び長いキスを続けた。

アカリの足が震えているのを感じ、レンは言った。

「あかりちゃん!足が痛いんだな。」
「いや、大丈夫。」

しかし、いざレンの手を握って歩こうとすると、足が緩んだようにふらふらした。

「ほら、ダメだ。 背中におんぶされて。」
「本当? それでも大丈夫?。」

レンは自分の背中にアカリをおんぶした。 レンがアカリをおんぶしてくれたのは初めてだった。

「車に乗るまでこうして行こう。」

レンの背中は温かく感じられた。 あかりを愛する男が自分をおんぶしたまま歩いていた。 あかりはれんの背中におんぶされたまま、この瞬間が長く続いてほしいと思った。
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