極上御曹司の純愛〜幼なじみに再会したら囲い込まれました〜
それを聞いて卒倒しそうになった。
そんな凄い人が幼なじみだったなんて……何かの間違いじゃないかと頭を抱えたくなる。

さらにまたその直系の息子である一夜くんの面倒を見るとか、私に任せても大丈夫なんだろうかと途端に不安になってきた。

「それにしても、朝日坊ちゃんが女性を連れてこのお屋敷に来られるなんて、こちらに勤めて五十年以上になりますけど初のことでございます。朝日坊ちゃんも美詞さまが来られるからと嬉しそうにマンションから屋敷に戻ってこられましたし、美詞さまのおかげでこれからの音羽家も安泰です」

と黒目が見えないほどニコニコと嬉しそうに涙を浮かべながら語る飯田さん。でもなにか勘違いしていると途中から焦ってきた。

「あ、あの、飯田さん。確かに朝日くんとは小学校時代の幼なじみですけど、私はただのベビーシッターですし、一夜くんのご両親が戻られたら朝日くんともご縁はなくなるので、そのうち身分相応の女性を連れてくると思いますよ。あと『美詞さま』はやめてください~」

「うふふふ、年は取りましたけど伊達に五十年以上お仕えしておりませんですよ。見ればだいたい分かるんです。ですのでこれからも美詞さまと呼ばせていただきます」

なにが分かるんだろうかとツッコミを入れたくなるけれど、飯田さんは口に手を当てフフフと微笑んでどこか楽しんでいる。

参ったなと思うものの、その誤解もすぐに解けるだろうとあまり気にしないでおこくことにした。
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