極上御曹司の純愛〜幼なじみに再会したら囲い込まれました〜
「今、屋久島にうちのリゾートホテルを建設してるんだけど、近いうちに完成予定だから美詞を連れて行きたい」
「……」
「だから来月あたり予定空けておいて」
「……あの、ね」
「ん?」

朝日くんの部屋のベッドで横になりながら会話をしていたが、私は起き上がり彼に向き直った。

「やっぱり私は朝日くんに相応しくないと思うの……だから、付き合うことはできない」
「――っ! なんで」
「私とは住む世界が違いすぎるから」

彼と日々を過ごすなかで色々と考えた。
考え抜いた結果、やっぱり何もかもが違いすぎて……私には分不相応だと思い知ったのだ。

身分も立場も家柄も持ってるものも何もかも、一緒にいればいるほど違いが浮き彫りになって辛くなってくる。

「そんなこと気にする必要ないっ」
「朝日くんは気にならなくても私は気になるの。やっぱり幼い頃の気持ちだけで突っ走るのは、よくないと思う」

彼は勢いよく起き上がると乞うような視線で私の肩を掴んだ。

「子供の頃だけじゃない、今の美詞が俺には必要なんだ」
「分からないよ」

どうしてそこまでして私にこだわるのか分からなくて首を振った。

「ごめん。やっぱり私じゃ無理だよ……」

ベッドから抜け出して服を羽織ると、勢いよく部屋を飛び出た。

朝日くんに甘えて体を重ねてしまったものの、今さら拒絶することで彼を傷つけてしまうことは分かってる。
けれど私が朝日くんと付き合うことで感じる格差の違いも私にとって苦しくなる。

今まで垣間見た朝日くんの私に対する対応は、世の女性なら相当嬉しく思えるもの。
でも私は普通がいい。両親の苦労を見てきた私にとっては、ただの保育士の方が性に合ってるのだ。
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