ゾンビゲーム 〜生死をかけて脱出せよ!〜
梨乃が興奮気味に言い、笑顔を浮かべる。

水はすでに太もも近くにまで到達しているけれど、とにかく一歩前へ進むことができたのだ。

安堵する笑みを引っ込めて、すぐに真剣な表情へ戻るとヒントを読み上げ始めた。




「だん……ろのう……え?」




全部ひらがなで書かれているのでどこで区切ればいいかわからず、梨乃は首をかしげる。




「これ、暖炉の上って書いてあるんだ」




すぐに感じに変換してそう言ったのは文秋だ。

3人の視線がテーブルの奥にある暖炉へ向かう。

その暖炉には火が入っておらず、今では下半分が水に浸かってしまっている。

一瞬、梨乃は自分が手にしている燭台へ視線を向けた。

ロウソクとマッチを一緒に発見したから、燭台に火をともしたけれど、暖炉の火を起こせというヒントが出てきたらどうしようと、不吉な事を考えてしまったのだ。

その考えを左右に首を振ってかき消す。

暖炉に火を起こすことがヒントになっているとすれば、水位が上る前に気がつくようにヒントが置かれているはずだ。
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