ゾンビゲーム 〜生死をかけて脱出せよ!〜
たまりかねた様子で春美が聞いてくる。

春美は梨乃の右手を痛いほどに掴んでいて、左手は文秋に握りしめられている。

どちらの手も緊張のためか汗ばんでいた。




「大丈夫だよ。ねぇ、文秋?」



「あぁ。大元さんっていう人はネットで見たことがあるよ。スターダムの優秀な人だって」




だから待ち合わせ場所で初めて会ったときにあんなに興奮していたのかと、やっと納得した。

それから1分ほど経過して不意に『みなさま、アイマスクを外してください』と、声が聞こえてきた。

その声はさっきまで梨乃たちを案内してくれていた大元のもので間違いなかったが、スピーカーから流れてきたような、機械的な声になっていた。

声に促されてアイマスクを外すと、そこは12畳ほどの洋室になっていた。

部屋の中にはテーブルや電子レンジや冷蔵庫。
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