秘密
 そのまま俺の部屋に連れ込んだ。理世は抵抗なく、靴を脱ぎリビングに入る前に足を止めた。俺は振り返ると理世は俯いたまま「懺悔していい…?」と聞いてきた。俺は頷いて向き合った。

「触った人の秘密を知ることができるの。それで家族もばらばらになってしまった」

 開花された能力が理世を縛り付ける呪いに変わるまでの経緯を話してくれた。そして俺はその秘密が見えなかったという。不思議と好奇心が生まれてうっかりナンパしてしまったと。秘密を暴くことはいけないことだと思いながらも知りたくてしょうがなかった。好きにもなったけど振られたから悪あがきで抱いてほしいと頼んだのだった。そのいじらしさに胸が高鳴った。力なく項垂れた両手に拳を作って、どろりと吐き出した。
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