このオトが、キミに届くまで

Prolog

耳の聴こえないあの子。

いつも病室から1人、外の景色を見ている

俺なんかあの子の目に映っていないだろうけど。

いつか、俺のオトをキミが聞いた時、いい音でいたいから。

いつキミの耳が聞こえるのか。

いつキミの耳に俺のオトが届くのか。

見ただけじゃ全くわからないから、

俺は、キミに届くように、毎日トランペットを吹いている。
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