恋愛教育のススメ〜イケメン副社長はド天然?教育係を任せれましたが地位は要らないので解放して下さい〜
そのままVネックを少し捲ると鎖骨に息と唇がかすりビクッと身体が反応した。

足がふらついて立ってられない私を膝に乗せブラウスの裾から冷たい手が触れた。
火照った身体にヒヤリと冷たい手が気持ち良い。

「やっぱりチーフの肌は気持ち良い」

耳元で囁かれて前に言われた事を思い出しクスッと笑い声が出る。

「かのんちゃんですか?」

副社長もフッと笑って

「かのんじゃ比べ物にならない」

膝に乗せた私を抱き上げソファにゆっくりと下ろすと熱を帯びた副社長の瞳と同じ私の瞳が重なった。

頭の中警鐘が鳴り響く。
引き返すなら今と鐘は鳴るけど聞こえない振りをして副社長の背中に手を回した。

無我夢中で抱き合い何度も達せられて言葉を交わす暇などない。
大きく達し狭いソファで抱き合い目を閉じてると寝息を立て始めた副社長に私はキスをして起き上がった。

「教育はもう必要ありません」

寝てる彼に告げて副社長室を後にした。


✼✼✼


「やっとだね」

「うん!やり遂げた感はある」

明日に迫った模擬ウエディングの最終を円生を誘って確認する。

照明や音楽そして今回の主役のカップルの二人も同席して明日の進行状況を緊張な面持ちと不安そうな顔で聞いている。

「そんなに緊張しないで楽しんで下さい。思い出に残る式にしましょう」

笑顔で話し二人の緊張を解す。

「せっかく選んで貰えたんだもん!楽しもう」

幸せオーラが眩しすぎる。
円生と顔を見合わせて「羨ましい」を連発した。



「その後はどうなったの?」

お昼のランチはやっとありつけた念願の麻婆豆腐セット。
口にパクパク入れてる私に円生は親子丼をスプーンですくい聞いてくる。

副社長との事だと表情で分かって「別に」と麻婆豆腐のお皿に少しご飯を入れて麻婆豆腐丼を楽しむ。

「教育係はやめたし。副社長も視察で日本に居ないみたいだよ」

教育終了のメール後何度か連絡はあったし呼び出された事もあった。
でも私の気持ちは変わらずで“教育期間”は終了しその後副社長から連絡は無い。

「まあ幸せになって頂きたい」

これは本心。
幸せになって欲しくてお見合いを勧めた。

「それで桜子が良ければ…うーん相手がね…無理だと思うけど」

ボソボソと親子丼をスプーンですくって落としを繰り返してる。

「もうぐちゃぐちゃじゃん」

「食欲無くなるからぐちゃぐちゃとか言わないでよ」

ぐちゃぐちゃ…
その言葉にお粥を思い出して「はははっ」と笑ってしまうと円生は眉間にシワを寄せる。

「本当に…しょうがない人達」

「ん?」

円生が発した言葉に聞き返したけど何も答え無かった。
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