本当の復讐
しかし、私は美亜と対決するだけの気力もない。

もう、とても友達で居ることはできないが、不幸中の幸いなのか、クラスも部活もあの二人とは違う。

高橋くんとはもう強制終了になったので、美亜との仲も終わらせよう…私にはそれしかできない。

あの裏切りのキスシーンがまだ瞼に焼き付いているが…何だか、二人とも随分慣れた様子だった。

要するに、もうずっと前から裏切られ続けていたことに、今更気付いたということか。

どういう経緯で、二人があんなことになったのかなど知らないし、知りたくもない。

私は、無意識に誰かを傷つけたことならあるかもしれないが、少なくともこれまでに、誰かをいじめたり、友達を裏切ったことはないのに、どうしてこんなことになってしまったのだろう。

悲しいやら情けないやらで、ほとぼり冷めるまで学校に行きたくない…。
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