本当の復讐
桁外れの美少年
恋と友情を同時に失ってから、2日が経過。

熱もないのに、連日学校を休むことを黙って許すほど、私の母は甘くない。

しかし、本当に何も食べられなくなってしまったことには、流石に母も心配になったようなので、思い切って本当のことを打ち明けた。

「そう…。私に黙って、高橋くんとこっそり付き合ってたのは、褒められた行為じゃないわね。それにしても…高橋くんもだけど、まさか美亜ちゃんがそんな子だとは思わなかった。どうかしてるわよ、まだ子供のくせにそんなこと…」

母からは、あまり気にしないこと、ちゃんとご飯も食べて、なるべく早く学校に戻るように、と言われる程度だったのには助かった。

私だって、あまり長く学校を休めば、ますます戻りづらくなることぐらいは想像に難くなく、ダラダラと休んだからといって、元に戻れるわけでもないのだから、無意味だということも判っているつもりだ。

「気分転換に散歩でもしてきたら?せっかく天気もいいことだし」

母に促されるまま、私はフラフラと近所を彷徨い歩いていた。

確かに、まさに散歩日和である。
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